動画生成AI「Sora2」の登場、本当に衝撃でしたよね。
当社でも「ついにここまで来たか…」と話題騒然でした。テキストからあれだけリアルな動画が作れてしまうなんて、まさにSFの世界です。
ただ、多くの人が「すごいのは分かるけど、どうやって使えばいいの?」と感じているのではないでしょうか。
実はSora2のような動画生成AIは、思いついた単語を並べるだけだと、なんだかよく分からない、意図しない映像が出てきてしまいがちです。
「もっとこう、いい感じに…!」と思っても、その「いい感じ」を伝えるのが本当に難しい。
そこでこの記事では、AI活用支援を専門とする当社が、Sora2で精度の高い動画を生成するための具体的なプロンプト(指示文)の作り方を、たくさんの例を交えながら解説します。
初心者の方でも、この記事を読めば「なるほど、こうやって命令すればいいのか!」と、すぐに使える知識が手に入りますよ。
Sora2でプロ並みの高い動画を作り方!プロンプトコツや例も公開
ここからは、いよいよ具体的なプロンプトの作り方を見ていきましょう。
「プロンプトエンジニアリング」なんて言うと難しく聞こえますが、大丈夫です。
基本は「AIに分かりやすく、具体的に伝える」だけ。
料理のレシピみたいに、基本の型さえ覚えてしまえば、あとは応用でどうにでもなりますから。
秒数の設定と骨格(現状は10秒以内)
まず一番大事なことから。現状のSora2は、長い動画を作ろうとすると破綻しやすいです。
なので、まずは「10秒以内」、できれば「9秒」くらいで完結する動画を作ることを意識してください。
短い時間で意図した映像を作るには、最初に「動画の骨格」を決めておくのがおすすめです。
当社でプロンプトを作る際は、以下のような要素を最初に考えます。
目的:何を伝えたい?(商品の魅力を伝えたい、面白いギャグをやりたい、など)
構図:カメラのアングルや動きはどうする?(低い位置から、ゆっくり前に進む、など)
被写体:誰が、何をする?(黒猫が、店に入って座る、など)
見せ場:一番見てほしいシーンはどこ?(最後の1〜2秒にオチを持ってくる、など)
光・質感:どんな雰囲気?(夜のネオン、朝日が差し込む感じ、など)
スタイル:どんなテイスト?(実写映画風、アニメ風、ドキュメンタリー風、など)
いきなり全部を完璧に決める必要はありません。
まずは「こんな感じかな?」と、ぼんやりとでも良いのでイメージを固めるのがコツです。
そのまま使える“汎用プロンプト”雛形
「骨格は分かったけど、文章にするのが難しい…」という方のために、当社で使っている汎用の雛形を公開します。
正直、これの〔 〕の中身を変えるだけでも、かなり精度の高い動画が作れますよ。
実写映画風の短編。全体9秒。
0–3秒:〔環境の広角ショットなど、状況がわかる映像〕、自然光。
3–6秒:カメラはゆっくりドリーイン、〔被写体〕が〔1つだけアクションをする〕。
6–9秒:〔見せ場やオチ、またはロゴなど〕で締め。
色は落ち着いたコントラスト、浅い被写界深度、微粒子。テキストは出さない。
この雛形は、映像の基本である「状況説明」→「メインの動き」→「締め」という流れを汲んでいるので、AIが理解しやすく、安定したクオリティの動画を生成しやすいんです。
プロンプト例:ワンシーン“1アクション完結”
Sora2で動画を作る時、初心者が一番やってしまいがちな失敗が「アクションの詰め込みすぎ」です。
一つの動画にたくさんの動きを入れると、AIが混乱してしまい、破綻する可能性があります。
これは当社でも散々やらかしました(笑)。
なので、まずは「ワンシーンで、アクションは1つだけ」と決めて作るのがおすすめです。
映画的・実写風。黒猫が深夜のキッチンでカメラへと歩み寄り、手前で座って瞬きを一度。カメラは低い位置からゆっくり前進。タングステンの暖色照明、浅い被写界深度、粒状感。全体9秒。
例えば、「黒猫が」「深夜のキッチンで」「カメラに向かって歩いてきて座る」。
これくらいシンプルに絞ることで、AIは一つの動きの生成に集中できるので、非常に滑らかで高品質な動画が生まれやすくなります。
プロンプト例:ミニストーリー(起→展→結)
シンプルな構成に慣れてきたら、次は短い中に物語を作ってみましょう。
これには、時間を区切って指示を出すのが非常に有効です。
0–3秒[起]:状況提示。3–6秒[展]:変化。6–9秒[結]:オチ。
この「起→展→結」を意識するだけで、単なる映像の切り抜きではない、「作品」感のある動画になります。
0–3秒:雨の渋谷交差点、ゴブリンの着ぐるみ(本物っぽい)が信号待ち。
3–6秒:通行人は仮装だと思い素通り、ゴブリンだけがキョロキョロ。
6–9秒:ショーウィンドウの鏡に映る自分を見て二度見し「ここはどこだ…」と口パク。
実写風×軽コメディ、手持ちカメラ、雨粒のボケ、9秒。
3秒ごとにシーンの展開を指示することで、視聴者は「ゴブリンが異世界転移しちゃったのかな?」と、短い時間で物語を想像できます。
Sora2は、こうした時間軸に沿った指示もかなり正確に読み取ってくれるので、ぜひ試してみてください。
【Sora2】カットを複数入れてCMみたいな動画を作る
ワンシーンの動画に慣れたら、いよいよ応用編です。
複数のカットを組み合わせて、テレビCMのようなテンポの良い動画作りに挑戦してみましょう。
カットを分ける最大のメリットは、情報を整理して伝えられることです。
「課題提示」→「解決策」→「利用後の未来」
といったストーリーを、カットごとに見せることで、短い時間でも視聴者の理解を深め、心を動かすことができます。
少し難易度は上がりますが、これも基本の組み合わせなので、ぜひ挑戦してみてください。
プロンプト例:オンライン講座
例えば、オンライン講座の魅力を伝えるCM風動画を作るとします。
ただ講座の画面を見せるだけでは、なかなか魅力は伝わりませんよね。
そこで、以下のようにカットを割ってストーリーを作ります。
実写×軽演出、全体9秒。温かい色調。
Cut1 0–2s:早朝のデスク。ノートにメモ、コーヒーの湯気。テキスト:「独学、限界?」
Cut2 2–4s:「WEBプランナー養成講座」の学習画面。カリキュラムが整然と表示。
Cut3 4–6.5s:実務テンプレをドラッグ&ドロップ→成果物プレビューが立ち上がる。
Cut4 6.5–9s:満足げにうなずく横顔→ロゴ表示。
Cut1で「独学に悩む人」というターゲットに共感を示し、Cut2とCut3で「この講座なら体系的に学べて、すぐに実務で使えるものが手に入る」という具体的な解決策を提示。
そしてCut4で「成長した未来」を見せる。
この流れは、あらゆる商品やサービスの紹介に応用できる王道の構成です。
プロンプト例:ドキュメンタリー信頼訴求
商品の背景にある「こだわり」や「本物感」を伝えたい場合は、ドキュメンタリータッチの動画が非常に有効です。
作られたCM感がなく、リアルな映像で信頼を獲得できます。
ドキュメンタリー調、全体9秒。手持ちカメラ、ジャンプカット構成。
Cut1 0–1.8s:パン職人の手元。力強く生地をこねる。
Cut2 1.8–3.5s:窯の中のパンの寄り。熱で揺らぐ空気感。
Cut3 3.5–5.5s:焼き上がったパンを取り出すピークの工程。
Cut4 5.5–7.5s:完成したパンを割り、湯気が立ち上る決めショット。
Cut5 7.5–9s:テーブルにサーブされる→ロゴ。
「手持ちカメラ」や「ジャンプカット(シーンをポンポンと繋ぐ編集)」といった指示を入れることで、臨場感やテンポの良さが生まれます。
プロセスを丁寧に見せることで、視聴者はその商品に込められた情熱やストーリーを感じ取り、ファンになってくれる可能性が高まります。
プロンプト例:アニメ×実写(SaaS/AI顧問)アニメヒーロー召喚
SaaSやコンサルティングのような無形サービスは、動画で魅力を伝えるのが難しいと思われがちです。
そんな時に使えるのが、実写とアニメを組み合わせる方法。
当社の「AI顧問」サービスを例に、少し遊び心のあるプロンプトを作ってみました。
実写ベース+アニメキャラ登場、全体9秒。
Cut1 0–2s:実写の散らかったデスク。PCに大量の通知。テキスト:「通知の嵐…もう無理!」
Cut2 2–4s:PC画面の隅からアニメのAIヒーローがポンと出現し、ウィンク。
Cut3 4–7s:実写のダッシュボード画面上にアニメのエフェクトが重なり、タスクが自動で整理されていく。
Cut4 7–9s:実写の人物の表情が晴れやかに。隣でアニメのAIヒーローが親指を立てる→ロゴ。
現実の課題(散らかったデスク)に、アニメのキャラクターという非現実的な解決策が登場することで、視聴者の目を引きます。
そして、そのキャラクターが実際に問題を解決する様子をアニメーションで見せることで、サービスの機能を分かりやすく、かつ魅力的に伝えることができるのです。
無形のサービスを擬人化・キャラクター化するのは、とても有効な手法ですよ。
まとめ
今回は、Sora2で精度の高い動画を生成するためのプロンプトの作り方を、具体的な例をたくさん交えてご紹介しました。
✅️基本は「10秒以内」「ワンシーン・ワンアクション」から始めること
✅️慣れてきたら「時間区切り」や「複数カット」でストーリーを作ること
✅️具体的な情景、カメラワーク、スタイルを指示することでクオリティが格段に上がること
この3点を押さえるだけでも、あなたの動画制作は劇的に変わるはずです。
Sora2をはじめとするAIの進化は、本当に止まりません。
昨日できなかったことが、今日にはできるようになっている。そんな世界です。
・情報収集が追いつかない!
・自社の業務にどう活かせばいいか分からない!
もしそう感じているなら、ぜひ一度、当社の「AI顧問」サービスにご相談ください。
当社代表をはじめ、現場の最前線でAI活用を実践している専門家が、あなたのビジネスに最適なAI活用法を一緒に考え、伴走します。
まずはこの記事のプロンプト例を参考に、あなただけのオリジナル動画作りに挑戦してみてください。
きっと、AIがもたらす新しいクリエイティブの可能性にワクワクするはずです。